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「正真正銘、捨てられたの。
お前はしっかりしてるから、オレがいなくても大丈夫だって。
結婚式のひと月前に突然言うの。酷いでしょ!」
「結婚する予定で?」
「そう」
思い出したら、涙が出てきた。
「ごめん。ちょっとだけ待って。悲しいとかじゃないから。ちょっとだけ思い出したら、自分が可哀想になっただけだから」
「そんな奴やめて正確だ!そんな事言うなんて、花音の何を見てたんだ!お前はちっともしっかり者じゃない。こんなに弱くて、脆いのに」
弱くて、脆いなんて初めて言われたかも。
「そんなふうに言われたの初めて…。すごく嬉しい。ありがとう」
泣き笑いの変な顔だろうけど、ジフンさんに感謝。
「何だか、もう男なんてって思ってたけど、そんなふうに言ってもらえると、また恋したくなっちゃった。ジフンさんに会えた事に感謝」
彼女をとても可愛いと思った。素直に気持ちを言えて、何気なく言った言葉を心から喜んでくれる。
「そうだよ。恋しろよ。花音は、いい女だぞ」
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