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勉強も運動も人並み以下な俺に比べて、兄は何でも外なくこなす。 そんな兄を、母は良く誉めていた。 ¨__は何でも出来る¨ ¨偉いわ、__¨ ¨__、何か欲しい物はなぁい?¨ ¨どうして貴方は出来ないの!!¨ ¨__は出来たのに貴方は…¨ ¨暫く家を出てなさい!!!¨ ¨…貴方には心底呆れたわ¨ 最後に、そう一言を吐き捨て、家を出ていった。 父親はというと、元から家族に感心が無い人で、母親が出て行くと言い出しても、止めもせずに、 ¨もう帰って来なくてもいいぞ¨ と、無関心に言い放った。 母も母だが、父も父。 そんな両親を、幼い俺は冷めた目で見ていた。 今思えば、これがきっかけだったんだろう。 俺が何事にも感心が無くなったのは…-  
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