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相談員は、なにやら、用紙に、
殴り書きをして長い沈黙が続く。
すると今度は、
急にスイッチが入ったかのように
相談員が話し始めました。
「お母さん、
あなたは子育てを
とてもよく頑張っていますね」
そのあと、
相談員から発せられる言葉は、
私と息子そして娘との関わり方や
両親との関係、私のおいたちまで
まるで私たちをすぐそばで
常に見ているかのように
スラスラと迷いなく続きました。
私は、大きくため息をつく。
ため息に深い意味なんてないけど
このため息に悪い意味はない。
むしろ安堵のため息というべきなのかも。
それにしても
初対面のこの相談員には
目の前で高度な手品を魅せられているような心境で
呆気にとられ
どうも信じられないが
どうやら、
種も仕掛けもなさそうだ。
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