目醒め

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だが、折しもそれが悪いことばかりでは無いから嫌いになれない。 例えば、人生観タップリのご老人や天才と呼ばれた方々の有難い助言だ。 幾度となくその助言や忠告で命拾いをしたのだ。そうそう無下にも出来ない。 そして。一番出来ないと思っていた友達が出来た事だ。 相手は男子なのだが中々心が許せる。 まぁその男子も少し特殊だが。 (着替えよう…もうすぐアイツが来るだろうし。) 今日は件の彼と町を回る事になっている。 動き易い服装に着替え、自室を出る。と、外に出て誰かと話す母が見えた。 (…もうきてるし…) そう思いながらリビングへと足を進める。 「おはよう、水華。少し遅いんじゃないかな?」 「おはよう、お父さん。仕方無いんじゃ無いかな?昨日寝たの日付変わってからだし?お酒に酔っちゃったダレかさん達の代わりにお仕事行ったんだし?もしそれで中学校生活が崩れてしまっても私達はなぁんにもいわないよ?」 ニッコリ、と笑顔を付けて言えば、「Σ!!水華はお父さんが嫌いなのか!?もしかして反抗期?反抗期なのかぁ!?」等と言いながら部屋の隅でキノコを栽培し始める。 実は今はこんな奴だがれっきとした神様なのだ。最高神として圧倒的に強い力を持っていながら禁を犯しこの人間界に追放された。 娘の水華は何一つ知らないが。  (うっとうしいな、オイ)ねぇお母さん誰と話してるの?」 「水華が水華が水華が水華が水華が…」 「聞けよコラ。」 「だって水華が…」 「だってじゃねぇよ、…お母さんは?」 「お母さんなら伶薙(れいち)くんが来たからって迎えにいったよ。」
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