おそらく俺は嘘つき狼

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周囲は舞い上がった埃で視界が効かずよく見えない。 だが天使の少女は弓を光と共に消すと 「アーチャー、解除。続き、モードセイバー発動」 今度は鉄の剣を出現させた。 彼女は剣を構えると埃の中へと突撃して行き、効かない視界の中でガキィンと言う、金属同士がぶつかった音がした。 音と共に二人の声が聞こえてくる。 「アンタっ、嘘つきクズ人間の味方しようっての!?」 「……それが私に与えられた…使命」 「お偉い様からのかい!」 再び金属音がした。 キィィン、ガッ、ブゥン…… 凄まじい剣劇が繰り広げられてるらしい。 多分、ブリーチみたいな戦いしてんだと思う。 「おっりゃぁぁぁッ!」 と、そのあとに放たれた衝撃波のような物が埃を吹き飛ばし、良好な視界になって目に見えたのは 二人の女の子の、本気の殺し合いだった。 天使は一進一退の攻防を繰り広げ、死神は攻撃一本だが確実に疲れを見せ始めている。 この様子だと、あと数分しないうちに決着が着きそうだ。 「……セイバーモード持続。追加モード」 天使は一度大きく後ろに跳ぶと 「ペガサス……発動」 また力を発動させて、光を体中に帯始めて 天使の少女はそのあと、一瞬ブレて見えた。
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