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「さすがにマズイんじゃないか?その……ほら、世間の風当たりは強いし…」
「何を言ってるの?私は別に、こんなちっちゃな女の子と子作りしなさいとか言ったワケじゃないのよ?」
「うん、それは知ってる」
嘘つけと言わんばかりにジトッと睨んでくる閻魔を横に、俺は真面目に悩む。
リムを俺のモノにする方法ってなんよ?
18禁モノじゃなくて全年齢向け的に?
つまりそれは……アレか?キスだけで虜にしろとかか?
そんな馬鹿な。ネ○魔じゃないんだから有り得ないって。
「オラさっさとやりなさいよ」
ドンッ
「はっ………ブッ!?」
焦れた閻魔は俺の背中を思い切り叩き、その衝撃で前のめりになった俺の顔は自動的にリムの顔へ……あっという間にキスしてました。本当にごめんなさい。なんかごめんなさい。
「ん……ん?…んっ?!」
俺がもたれ掛かった衝撃でリムも起きるし、もう嫌だこのカオスワールド。穴がなくても潜りたい。
「ん~ッ!ん~~……プハッ、何するんだよ馬鹿キヨト!」
「俺のせいか!?俺が悪いのか!?」
「あ、アタシのふぁーすとを奪っ、奪うなんて……ば、バーカ!」
初めてだったかぁ。そうかぁ。マジごめんなさい。
俺だってやりたくなかった。でも閻魔が押した、仕方なかった。
寝起きにキスをされたリムは当然の如く怒ってしまい、閻魔の戦うと言う意味を忘れていた。
当の本人である閻魔はこの状況に見向きもせず、せっせと机の上の紙を平らげていく。
仕事中だったか閻魔…。
「な、なあ閻魔…ちゃん。結局俺はどうすればいいんだよ?」
閻魔はかったるそうに顔を一瞬だけ上げる。元のけだるさ満天の表情で口調を戻して応える。
「ん~……とりあえず、リムさんにも状況を説明しちゃいますね」
かくかくしかじか
「なるほど!」
わかったのかリムよ?お前は理解出来たのか、あのかくしかだけで。
しかし話しを聞いた後のリムの表情は、変わっていた。
口を吊り上げ眉を上げ、瞳には憤怒の闘気の炎を燈していた。
それで俺を見上げる顔はハッキリと、ステラを助けようと訴えかけているのが読み取れた。
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