薄幸の美少女

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片田舎に生まれ育った私は幼稚園のころからテレビにでるのが夢だった。 テレビに出てお茶の間にいるみんなに幸せを届けたかった。 10歳の頃、お母さんを無理矢理説得して事務所のオーディションを受けた。 お母さんはこれ一回きりよ。と言っていた。 私も受かるかどうか不安だった。 しかし、結果は私の不安も意味なく「採用」だった。 私はその一年後、女優として連続ドラマの主役の娘役に抜擢され、さらにはその半年後、月曜ドラマの主人公に大抜擢。 私はどうやらとてつもない「美少女」だっらしい。 それだけではなく演技力も抜群に良かったらしい。 お母さんの持ち前の優しさを一心に受けた私もお母さんと同じく虫も殺せない少女となっていた。 やがて私は日本国民全員の注目を集めることになった。 連日、雑誌やテレビでは「最強美少女」や「ルックスも性格も最高」、「美少女革命」と私のことを書き立ててくれた。 そして18歳になった時、ハリウッドデビューを果たして一躍世界中の注目を集めることとなった。
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