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何でこんなところに……?
ぽかんと口を開けたまま、その女の子を凝視する。
今にも泣きそうなその子の視線の先には、ウエストの剣があった。
「ちょ、ウエスト! 物騒なもん出すなよ、しまっとけって!」
僅かに覗いた白刃が怪しく光を放っている。
俺は慌てて、その腕を掴んだ。
「お放しください」
「駄目だね。お前、こんな小さい女の子に剣向けて、恥ずかしくないのか?」
「ビエラ様をお守りするためです」
「その必要はない、大丈夫だ。怯えてるじゃないか」
「ですが、怪しい者には変わりありません」
「いいから!」
「あのっ」
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