思わぬ場所で

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隣には悟さん、反対隣にはかなさんが座っている。 どうやらカナさんの連れらしい。 「いらっしゃいませ。」 「あー響君、座って座って。」 カナさんは仕切ってはじめさんと自分の間を空けて、そこをパタパタとたたいた。 ここに座れってことだろう。 「‥いえ、私はウエイターですので‥」 「まあまあ、悟、いいよね?」 「ですが‥」 「いーよ、お前今日までじゃん。裏に翔がいるだろ?」 「ほら座ってよ、はやく!」 ぐいぐいと腕をつかまれ、はじめさんの横に引きずられるように座った。 「こちらははじめちゃん。私より二つ下なのよ。」 カナさんの二つ下って、28歳か‥ってことは俺よりも年上か! 正直驚いたが、そこは表情を変えないでおいた。 見えねえよ‥。最近は年いった可愛い人もたくさんいるけど‥俺より上には到底見えない。
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