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「カナ‥あたしそろそろ行くから。」
時計を見てそう言葉を発したはじめさんをみて、俺は寂しさを覚えた。
「もういくの?」
「うん、じゃ悟くん、カナよろしくね。」
「任せてください。」
悟さんはそういって上客のカナさんによっかかられていた。
カナさんは「うふふ~」と笑いながら、俺のほうを見て、こういった。
「ね、響君ってお酒ダメなんでしょ?」
「え? そんな事ないですよ~。今だってほら飲んでるし‥」
「ウーロン茶でしょ?それ。」
気付かれてたのか‥別に弱くはないけれど、飲酒で愛車を壊したくないから飲まないでいたんだ。何とかごまかそうと言葉を捜していると
「ね、悟君。もう店員の頭数そろってるの?」
「‥ん‥まだ足りないけどね、少しはそろってきたよ。」
「じゃさ、このこにはじめを送らせてもらえない?」
俺は悟さんの方を見て目で訴えた。
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