思わぬ場所で

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悟さんは悪くない表情をしていたから、俺はすぐに立ち上がると 「何いってんのよ、いいわよタクシー捕まえるから。」 と断られそうになった。 「はじめさん、響の車乗り心地いいよ。なんてったってアストンマーチンだからね?」 「アストン‥? それっていい車なの?」 「高級も高級。ボンドカー作ってる会社だし。しかも響が乗ってんのは土地が買える車だよ。」 悟さんもそう助け舟を出してくれたので、俺は慌てて 「今すぐしたくしますから!」 と事務所に走っていった。 その姿を見てカナさんと悟さんは楽しそうに笑っていたけど、俺はかなり必死だった。
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