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「‥じゃぁ、はじめさんより可愛い子が見つかったらあきらめるよ。俺の前にもうアナタは現れちゃったんだからさ、少し俺の気持ちを消化するの付き合ってよ。」
「‥なにその言い分、そこまで執着する意味がわからないんだけど。」
「意味? 人を好きになるのに、意味なんて必要なの?」
「‥‥‥う‥」
俺がそういうと、はじめさんは何故か小さくうめいた。
そして、ちょっと困った顔。その後、口を尖らせて不満顔。
いままで大人の女性のそれだったのに、急に面影が幼くなる。
「あたし、やり込められるのが一番嫌いなの。」
可愛い。今日見た顔の中で、その顔が一番可愛い。
「そうなの? 俺は意外と愛されてる感じがするけど?」
それは本当の気持ちだった。
俺はそういう屈折した愛情も大好きだから。
だから天邪鬼っぽい彼女を一目見て好きになったんだ。
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