1182人が本棚に入れています
本棚に追加
細い指は意外と短く爪にはきれいなラインストーンが並んでいて、親指にはその格好に似合わないような男物の指輪がはまっていた。
俺はそれに気づいて、ちらりとはじめさんの顔をうかがった。
「カッコいい指輪だね。」
「でしょ。お気に入りだから。」
にっこりと微笑んでいて、おそらく手を出してきたのはキスを許すためじゃなくて、これを気づかせるためなんだとわかった。
「じゃあ、靴の次は指輪にしようか?」
「今の所はこれ以外はめる予定はないの。」
言われた台詞でバッサリ斬られた気分だが、でも俺はへこたれない。
というか、喜んでその手をとった。
最初のコメントを投稿しよう!