現実→夢

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ピッピピ ピッピピ 携帯のアラームがなり、起きるべき時間だと知らせる。 ピッピピ ピッピピ しかしそれを誰かが止めようという気配は無い ピッピピ ピッピピ むしろ反応する人もいない、アラームはただ鳴り続ける ピッピピ ピッピピ 「わかってるって…」 不意に声がすれば部屋の入口から制服姿の誰かが入ってくる そのまま携帯を手に取りアラームを止める 「うん、遅刻だな」 携帯の時計を見るなり焦る様子も無くただ呟く 携帯を胸ポケットに入れ、足下にある鞄を取り上げて肩にかける 玄関で靴を履きポケットから鍵を取り出し 「…………」 何も言わずに扉を開け家を出る その家から人の気配は無くなる 鍵がかかる音がした
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