4人が本棚に入れています
本棚に追加
ピッピピ ピッピピ
携帯のアラームがなり、起きるべき時間だと知らせる。
ピッピピ ピッピピ
しかしそれを誰かが止めようという気配は無い
ピッピピ ピッピピ
むしろ反応する人もいない、アラームはただ鳴り続ける
ピッピピ ピッピピ
「わかってるって…」
不意に声がすれば部屋の入口から制服姿の誰かが入ってくる
そのまま携帯を手に取りアラームを止める
「うん、遅刻だな」
携帯の時計を見るなり焦る様子も無くただ呟く
携帯を胸ポケットに入れ、足下にある鞄を取り上げて肩にかける
玄関で靴を履きポケットから鍵を取り出し
「…………」
何も言わずに扉を開け家を出る
その家から人の気配は無くなる
鍵がかかる音がした
最初のコメントを投稿しよう!