夏が連れてきた運命

13/21
前へ
/27ページ
次へ
「……あんた、そんなにかき氷が好きなのか?」 しまった!いつの間にかかき氷が出来上がって私の前に差し出されている。 私がかき氷を見てニヤけていたと思われてしまった。 「えっ…?あぁ、いやそういう訳じゃないけど」 「どうだか…」 疑る様な目で私を見ると青年は更にんっとかき氷を差し出してきた。 本当に失礼なヤツだなぁ…。人の言う事を素直に信用出来ないのかしら? メロン味のかき氷を口に入れながら青年を見つめてみる。 先程と変わらずまたかき氷の機械をせっせと洗っている。 「ねぇねぇ?隣行ってもいい?」 「……はぁっ!?」 驚いた様に声を上げて私に視線を戻した青年。 「何でだよ?」 「いいじゃない、別に!減るモノでもないし!」 「…別に好きにしたらいいだろ?」 そう言ってまた機械の掃除を再開する。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加