深緑の人工樹海

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俺の横にいた霧島が表情を引き締めゆっくりと歩きだす。 先生の前につき、ピンバッチを受け取る彼女だが、その表情はどこかムスッとしている。 理由は簡単。1班の班長がどうにもいけ好かない奴だからだろう。 「やっぱり君達の班だったのかい、わざわざ勝ち星を貢献してくれるなんてご苦労様だね」 伊集院翼……白髪が特徴的で瞳は彼の人格を表しているような冷たい青、金持ちのボンボンらしく偉そうなとことか、人を見下すところが俺は大っ嫌いだ。 視界にすら入れたくないのか、霧島は露骨に伊集院を避け、ピンバッチを受け取った後俺達の元へ帰ってきた。
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