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「ちょっと! いい加減にしな「伏せろッ!!」
楽しそう? に会話を続ける霧島と香苗だが迫り来る光の矢には気づいてなかった。
シルフが教えてくれたからこそ俺は、その存在にいち早く気づけたのだ。
――間に合えッ!!
両腕を広げ、ラグビー選手の様に突っ込んだ俺は、霧島と香苗のお腹に手を回し地面に押し倒す。
「うわっ!」
「きゃっ!」
多少強引だっけどしょうがないよな……
何故なら俺が押し倒さなければ、霧島と香苗に当たっていただろうから。
霧島達が立っていた少し先にある木に刺さっていた光の矢を見て顔が強張るのを感じた。
「ちょっ! 早くどきなさいよ、馬鹿っ!!」
「俊、重いよ~」
「あ、わりぃ……」
霧島は顔を真っ赤にして怒り、香苗は何だか苦しそうだ。
すぐに立ち上がるが、頭の中にシルフの声が響く。
『さっきと同じ方向から攻撃が来るよっ! 心力はさっきの倍くらい感じる……、単純に倍くらいの攻撃が来ると思っといて!!』
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