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「ふふっ、まぁいいさ。追いかけっこには飽きてきた頃だったんだ、ちょうどいい」
ゆっくりと、鍔が氷の結晶を象っている、透き通る程綺麗な青い刀身を備えた刀を構える。
まるで奴と対極しているかのような心武ね……
正に美しいと言える刀に見惚れそうな自分に私は喝を入れる。
「女一人相手するのに男二人なんて随分と薄汚いわね」
悪口を言いながらも彼等の動きからは目を離さない。
一挙手一投足からその動きに反応してみせる……、そう心に決めたからだ。
「なっ！ てめぇ……」
薄汚いという言葉に頭にきたのか、取り巻きの男子がいきり立つ……
……が。
「やめときな、のせられてるよ圭介」
伊集院がこちらを見ながら圭介と呼ばれた隣の黒髪の男を左手で制す。
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