深緑の人工樹海

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槍から伝わる衝撃に奥歯を食いしばった私は後ろに跳躍する。 行き止まりはまだ先ね…… 早い段階で覚悟を決めてよかった、後ろに下がることが出来なければどうしようもないからね。 「!」 伊集院の後ろから踊り出た影が一つ、先程圭介と呼ばれた男だ。 伊集院を軽く飛び越え、両手に装着された手甲からは、三本の爪が伸びている銀色の心武と思しき物を備えていた。 「クローとか言う武器種だったかしら」 「ご名答! 流石、委員長殿は知識豊富だなあッ!!」 私の目の前に飛び降りた彼は動物の爪を象ったような心武を真っ直ぐと私の顔目掛けて右ストレートを放つ。 「……そこっ!」 虚こそ突かれたが振りが大きく体を斜めにずらし回避、すぐさま蛇神の石突きで鳩尾目掛けて突きを放った。 「ぐえっ!!」 見事に突きが鳩尾に入り体をくの字に曲げた圭介の口から痛々しい声がこぼれ落ちる。 奇しくもカウンターの要領で鳩尾に突きが入ったのだ、想像を絶する痛みだろう。 地面で疼くまる姿を見て思う、いい気味だと。 「ふんっ、いい気味ね!」 あっ! 口に出すつもりは無かったのに言っちゃった……私の悪い癖だわ。
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