318人が本棚に入れています
本棚に追加
一つの群れとなって襲い掛かる氷の刃は、私に寸分の狂いもなく降り注いできたっ！
カカッ……
「きゃっ！」
最初の数発は防げた……しかし、終わりの無い攻撃は蛇神の回転をすり抜け私のお腹へと直撃する。
衝撃が蛇神の回転速度を緩めさせてしまい、どんどんと氷刃が私の体に激突する。
腕、足、胴、胸、そして顔にも。体中に衝撃と激痛が走り意識が朦朧とする。
最早蛇神を回転させる事も出来ず、ただ降り注ぐ氷刃に対し立ち尽くし受け止めるだけだった。
体に裂傷がないのは先生が言っていた障壁のおかげなのかしら、もう考えるのも億劫ね……
「はははっ、惨めな姿じゃないか！」
いつの間にか氷撃は終わっていた、ズキズキと痛み、軋む体に耐え切れなくなった私は伊集院を前にぺたりと座り込んでしまう。
「……」
無言で睨む私を見て伊集院はさぞ嬉しそうだ。
「さてと、まずは一人……かな？」
満足げににやける伊集院はどう調理しようか考えているようだ。
本当に性格歪んでるわね。
「伊集院さん！ 俺がコイツやってもいいですか!?」
「圭介……か、まあいい好きにしろ」
最初のコメントを投稿しよう！