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「へへへ……」
少しよろついた足取りだが一撃の元に突っ伏したはずの圭介が歩み寄ってきた。
くっ、流石にこの状況じゃあ……
私はもうボロボロで体中痛み動くのも辛い、にも対し相手は圭介は回復したのか戦線に復帰、伊集院は鎧に傷をつけただけでほぼノーダメージ? だ。
降参しようかとも考えたが止めた。
自分で言い出した事だから筋を通したいのもあるけど、諦めるなんて言葉は私の辞書には無いものッ!!
何とか蛇眼を維持出来てる今の内に……
せめて……一人!
もう私が動けないとでも勘違いしているのか、ふらふらと無防備で近付いて来る馬鹿に向かって右手に持っていた蛇神を突き出す。
「うおっ! まだ動けるだけの力が残っていたのかよ」
渾身の突きは無情にも空を突いていた。
「でも気づいてたかぁ? 最初程の動きのキレには程遠いってさっ!!」
「きゃあっ!」
伸びてきた左手に首を捕まれ持ち上げられる。
息が……くる…しっ……い。
「それ以上汚い手で触ってんじゃねぇぇっ!!」
霞む視界の中、目の前にいた圭介を視界ごと緑色の閃光が包みこんだ。
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