89人が本棚に入れています
本棚に追加
/169ページ
上条「それに、他のことなんて、やっていける自信がなくて」
さやか「恭介……」
上条「だって、バイオリンは好きだったし、結果も残せたからさ。人並みにもできない他のことなんて、やりたいとも思わなかった」
上条「そんなの寄り道だって、バイオリンの邪魔になるって」
阿部「でかい拠り所を持っちまった奴ってのは、それに寄りかかりたくなっちまうもんさ」
阿部「でもな、24時間そんな状態でいられるわけがない」
阿部「そんなものなくたって、案外平気で生きてるし、周りも変わらないんだぜ」
阿部「お前がバイオリンを一生弾けなくなったとして、さやかは離れていくと思うかい?」
さやか「……」
上条「あ……」
阿部「まあ、俺に言えるのはここまでだ。あとは二人で頑張りな」
上条「……ありがとうございます」
阿部「それでも何も見つからなかったら、俺がとことん生きる喜びを教えてやるぜ?」ズイ
上条「いえ!全力で頑張ります!頑張りますから!!」フルフル
さやか「阿部さん!いい加減にそれしまってください!」
阿部「……」
QB「どういうつもりだい?あのままなら美樹さやかは魔法少女になったっていうのにさ」
阿部「俺は話をしただぜ?」
QB「……まあいいさ。阿部高和、君が契約してくれさえすれば、美樹さやかなんて小さな誤差にすぎないからね」
阿部「俺の方も、そろそろおさまりがつかないんだよな」ジイイ
QB「」ダッ
阿部「そういつも都合よく逃げられると思ったのかい?」ガシッ
QB「えっ」
最初のコメントを投稿しよう!