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「草?…ガキかてめえは…要らねぇよ」
なっ…!
「草は草でも幸運をもたらす草なんです!!」
私がそういうと土方さんはまた私に何か言おうとしたみたいだが私の真剣さに諦めたのかのか「…ありがとな」と言って笑ってくれた
すごく優しい顔に私の頬は紅く染まるが笑って誤魔化しておこう
「はい!」
土方さんの後にも四つ葉を次々に渡していく。
…最初から良い顔してくれたのなんて源さんと近藤さんくらいだけど…
あと一番喜んでくれたのは…
「はい!山南さん!!騎馬戦お疲れ様でした♪」
山南さんだった。
私が渡すと一瞬とても驚いたような顔をして「…私も…皆さんのように頂いてよろしいのですか……?」って聞いてきて…
私はその意味がよく解らず、「当たり前ですよ!」と言って微笑んだら…
満面の笑みで「ありがとうございます」と言って受けとってくれた。
「これ、四つ葉のクローバーっていうんですよ?…願いを込めると願いが叶うっていわれてるんです」
そういうと、山南さんは目を細めながら「…そんな良いものを…本当にありがとう」となんども言ってくれた。
…山南さんのあんな笑顔…初めて見たな…
「よし!!皆の者今日はよく頑張ったな!ゆっくり休むと良い!!」
近藤さんの大きな声に隊士のみんなは笑顔になったが…
「この後巡察の八番隊と十番隊以外はな」
…八番隊と十番隊の隊士達は土方さんの声で一気に現実に引き戻されましたと言わんばかりの顔をしてたが他人事なので気にしない。
(…私も部屋で休もうかな……)
怒鳴り疲れというか突っ込み疲れで疲れた身体がやけに重い。
私は重い身体を引きずるように部屋へと歩き出した。
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