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「─あー…次に個人受賞だ。まず…源さん」
六番隊から「「おぉ」」と声が上がる。
相変わらずの笑みで源さんが前に出てきた。
「えー…持久走で1位だった事によりこれを賞す」
ス、スゲー…。
持久走で1位って…源さん一体あなたいくつですか!?
…こんな調子で平隊士数名と当然と言わんばかりに組長達全てが前に出てきた。
…残念ながら私は受賞できなかったけど。
「おめでとう!」
受賞した者に何かを配る近藤さん。
どうやら酒との引換券の様だ
嬉しそうな顔をする者もいれば苦笑いする者もいる。
「よし…」
近藤さんが配り終えたのか土方さんが再び声を荒げようと大きく息を吸う。
「あの…っ!」
私はその瞬間に声を掛けた。
「…?どうした?」
土方さんに声をかけられ、私は自分の手の中にある物をギュッと握りながら前に出た。
「…これ……」
スッと私が出した物を見て、土方さんは「…ぁ"?」と言いながら私を見る。
「土方さんに…です…短距離1位、おめでとうございます!」
私が部屋に籠ってた間に土方さんは見事に1位を獲得していたらしい。
私は自分の手の中にあった少し綺麗にした四つ葉のクローバーを「はいっ!」と渡した。
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