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都内某ライブハウス
クリーム色をしたセミロングの髪をした細身な男
少し露出のある服装が目立つ
彼が弾くギターの音色は激しくはないが繊細な音を奏でる
誰もが聴き入ってしまうほどに
「麗ぁー。キャー。」
「........」
ファンからの『咲き』と言われる行為
だが彼はファンの声に見向きもしない
彼の名前は麗
都内を中心として活動しているバンドのギタリストだ
ライブ終了後
「おい麗、もう少し愛想よくしろよ?ファン逃げるべ?」
「うるせぇな。こんなんで離れるファンなんかこっちから願い下げだね(笑」
「相変わらずだな麗は...」
バンドメンバーのれいた
麗の幼なじみだ
鼻に布をしたベーシスト
「あの子また来てるべ!麗のファンか?」
「さぁ。知らねぇ。」
「かわいい子だべ。声かけようかなー」
「人のファン食うんじゃねぇよバーカ」
「冗談だべ。それに俺には愛しのるったんがいるべ!」
「あー...はいはい。じゃぁなーお疲れー。」
「おうっ。お疲れだべ!」
れいたとの会話もそこそこにライブハウスを出た
出待ちをしているファンを華麗にスルーして家路に着く
いつもならこんな感じだが、今日は少し違った
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