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殴られすぎて若干顔に凹凸ができちまった男がモゾモゾと立ちあがり、私に近づいてきた。
遊「はいはいwwwwちょっと失礼します……よっとwwww」
男が私の額を軽く小突いたかと思うと、私の両手足に付けられていた枷が外れた。
手足が軽い。
枷なしの体など何時以来だろうか、思えばこの枷は幼い頃からずっと付けていた気がする。
だからこんなにも手足が軽いのか、それは単に重さが無くなったからなのか、自由になったからなのか。
だからだろうか。
だからこんなに、
────涙が出るんだろうか。
気づけば私は嗚咽を漏らしながら涙を流していた。
遊「うへぁwwww泣いちまったザンスwwww泣かないで何故か僕が悪者みたいだからwwww」
男はだらしない事に泣いちまった私を見てバカ笑いしながらも取り乱している。
そんな滑稽な様を見ると笑ってやりたくもなったが、どうやっても涙は止まらなかった。
とうに涸れたと思っていたのに。
遊「そそそ、そうだもちついて素数を数えるんだ!2、3、5、ほら!レイも!!」
レイ「ええ、もう用事もなさそうですし、さっきの空間に皆さんと一緒に入っていてください。」
ジェイ「はい、わかりました。では宜しくお願いします。」
遊「凄まじく他人事扱いされてるゥゥゥゥゥゥwwww!!」
でもコイツらに着いていくのは間違いな気がしてならない。
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