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「明日、決闘を行う。」
「…………はい?」
部室に入るとともに放たれた、部長の突然の発言に新井は言葉を失う。
彼は白衣を羽織り、眼鏡を右手の中指で押し上げながら言う。
「相手は茶道部だ。
決闘内容は後日、学園長から発表される。」
「ツッコミたい事は沢山ありますが、まずは成り行きを説明して下さい!」
新井は部長に詰め寄って訳を聞こうとする。
すると部長はため息を吐きながら語った。
「……あれはそうだな、かれこれ5分前の出来事だ。」
「ついさっきじゃん!?」
「茶道部の部長、『水神 遥(ミナカミ ハルカ)』と出会ったんだ。」
「ツッコミはスルーですか……。」
因みに、この学校で水神を知らない者はいない。
彼女は学校のアイドル的存在で、黒髪の長い髪をポニーテールにしている。
肌は色白、正に大和撫子という言葉が相応しい人物だ。
「で、決闘を申し込まれた。」
「分からねえ!?
その間に何があったのかを聞いてんですよ!」
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