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「という訳だ、二人とも頼んだぞ。」
「「はーい。」」
「あんた達のノリが分かんねえ……!!」
新井の渾身の嘆きが聞けた所で、本日のT研が始まる。
「で、お兄ちゃん決闘の内容は?」
「今現在決まっているのは、一つ目が俺達が負けたら家庭科室を茶道部に譲る事。」
「今サラっとかなり重大なこと言いましたよね部長?」
新井はサラっと見逃すことはしないのだ。
「うん、ここ盗られたら部活出来ないしね。」
「なんでそんな賭けを……。」
「水神が勝手に決めたのさ。
で、二つ目が何だっけかな。
俺には関係無いから忘れたよ。」
そうあさっての方を見て呟く。
そんな彼は本当に興味がなさそうだった。
「部長? それって僕達にメリットないですよね?」
「いや、茶道部とT研の歴然とした力量差を見せ付けるまたとないチャンスだ。
ここでT研の株を上げて俺達の行動がある程度の無理が効くようにする。」
「鬼だね、カーくん♪」
「鬼じゃない、兄だ。
あとカーくん言うな。」
羽田はテンションが少し上がってきたようだ。
瞳を輝かせ始め、体をリズムに合わせてピョコピョコと動かす。
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