一杯目「T研の戦い」

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「という訳だ、二人とも頼んだぞ。」 「「はーい。」」 「あんた達のノリが分かんねえ……!!」 新井の渾身の嘆きが聞けた所で、本日のT研が始まる。 「で、お兄ちゃん決闘の内容は?」 「今現在決まっているのは、一つ目が俺達が負けたら家庭科室を茶道部に譲る事。」 「今サラっとかなり重大なこと言いましたよね部長?」 新井はサラっと見逃すことはしないのだ。 「うん、ここ盗られたら部活出来ないしね。」 「なんでそんな賭けを……。」 「水神が勝手に決めたのさ。 で、二つ目が何だっけかな。 俺には関係無いから忘れたよ。」 そうあさっての方を見て呟く。 そんな彼は本当に興味がなさそうだった。 「部長? それって僕達にメリットないですよね?」 「いや、茶道部とT研の歴然とした力量差を見せ付けるまたとないチャンスだ。 ここでT研の株を上げて俺達の行動がある程度の無理が効くようにする。」 「鬼だね、カーくん♪」 「鬼じゃない、兄だ。 あとカーくん言うな。」 羽田はテンションが少し上がってきたようだ。 瞳を輝かせ始め、体をリズムに合わせてピョコピョコと動かす。
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