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どれくらいの時間が経ったろうか…ふと、視界に影が射す。 あ。 優しい手のひらと、同じくらい優しい声が降ってきた。 「…ごめんな、遅くなっちゃって…」 でも、と彼は続けた。 「やっとお前のそばにいられる…」 微笑んだその手には、ポケットから取り出した…可愛らしい桜色の首輪。 彼はノドを鳴らす白猫を抱き上げ、坂をさらに上っていった。 遠くにリンと鈴の音が響いた。
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