第2章

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いつから降っている雨かよく分からないが、すぐに治まるだろうと思っていた。 しかし、治まるどころかいっそう強くなったようにも感じられる。 もう待って10分近くなるかと思うが、さきほどの女子大生(と言っておく)は親か誰かの車が来て帰ってしまった。 もう今は一人だ。 この際、諦めて今帰るしかないと思った。 俺はしぶしぶポケットから鍵を取り出して刺した。 はぁ~ とため息を漏らし、帰ろうとした。 よし!行くか!と思い、ゆっくり自転車を引こうとした。 その時だった。 「あ、あの.....傘使っていいですよ..」 そこにはピンクの傘を持って少し俯き加減の女の子が立っていた。
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