第2章

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彼女は見た目からすると俺たちと同じくらい。 俯き加減だから顔はよく分からないが、少し顔を赤らめているようだ。 俺はこんな可愛いげのある女の子に話しかけられるだけで嬉しいのに傘貸してくれるとは何と優しい人なのだろうか。 しかしここで素直にもらう訳にもいかない。 よし、断ろう。 「それはあ、ありがたいんだけど、悪いよ。」 「い、いえ。私はお母さんが車で迎えに来てくれるからいいんです.../////」 「でも、傘返すのに困るよね.....」 「そ、それはま、また明日ここに来て下さい../////」 ドキッ まだ俯いたままだったが、赤らみはより増していた気がした。 もう俺はテンションはかなり上がっていた。 「で、ですからこれ貸します!」 と言うと彼女は傘を差し出したのち、顔を上げ笑顔を見せてくれた。 そこで彼女の顔を初めて見た。 可愛い.....
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