1.放課後の怪談

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「きっともうそこまで来てるんだ!これ以上こんなこと続けたらあいつら教室に入ってくるぞ!」 ガラガラガラッ! と、教室の引き戸が勢い良く開いたのはまさにその瞬間だった。 「!?」 白は心臓を跳ね上がらせてそちらを見る――他のみんなも同時に。 「あれ?お前らまだ残ってたのか?」 そこにはクラス担任の佐倉靖代が立っていた。 「なんだ、靖代ちゃんかよ…ビックリさせんなよな」 翔太が安堵の息を漏らす。 「靖代ちゃん言うな。佐倉先生さまと呼べ」 靖代は悪戯っぽい笑みを浮かべて教室に入ってくると―― 「つうかお前らなにやってんだ?長い1学期がようやく終わったってのに。早く帰って青春を謳歌しろよ」 「みんなで怖い話を発表していたんです」 と、紅真理がそれに答えた。 「へぇ、面白そうじゃん」 「先生も参加しますか?ちょうどみんな話し終えたところなんで」 「マジで?じゃあトイレに行けなくなるようなやつを聞かせてやろうか」 再び拍手が巻き起こり、靖代が教壇に上がった。 入れ替わるようにして蒼空は、窓側から3番目の席へ。
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