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「分かってるさそんぐらい、てことは……マジなんだな……」
本当に信じられない様子で溜め息を吐く信也、その気持ちは分からなくもないがれっきとした事実なのだ。
「ま、俺が闇村だからって言っても特に何か出来る訳じゃない、ありゃ御先祖様の功績で俺自身は関係無いからな、普通に接してくれたらありがたい。」
別に謙遜している訳じゃなくて事実を述べただけ、現に闇村の名に相応しい功績何てものは龍児は一つもやっていないのだから。
「……オーライ分かった、本人がそう言うなら畏まるのも馬鹿らしいしな、俺も龍児と呼ばせてもらうぜ。」
理解が早い人物で正直助かった、悪いなと口にして意識を一度壇上に向けた。
壇上にはいつの間にか中年男性は消えていて、代わりに居たのは同じ中年だが、まだまだ若々しさが見られる男性だった。
『コホンッ……えー、新入生の皆さん、御入学おめでとうございます、私は一教育者として皆様の御入学を大変嬉しく思います――』
口から出た声は優しい物だ、本当に自分達の入学を喜んでくれていると思わせる暖かな声。
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