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一人黙々と部屋を片付けている・・・
「はぁ~・・・今日でここも最後か・・・・」
膝に手を当てて少し立ち上がり部屋を見渡すとベッドの上や机の上にダンボールがいくつもある。
高志は明日にこの家を出て行く。
仕事で上京するために荷造りをしている。
「高志~!?引越しの準備は出来た??」
後ろを振り返ると母親がたっていた。
高志は背を向けたまま。
「もうすぐで終わるよ!!もう夕飯?」
「ええ。」
母親は部屋を見渡すと・・・
「高志、ちょっと散歩いってきたら? 夕飯はとっておくから。」
「いきなりなんだよ?」
「今日でここも当分お預けでしょ?近所でも散歩してきたら?」
母の言葉に今日は素直に聞けた。いつもならうるさいって思うのに・・・
「あーそうする!ちょっといってくるわ!」
そういうと高志はハンガーにかけていた上着をきて外に出た。
今は3月・・・もうすぐ春分の日だ。
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