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…story2 狂い
あれから1ヶ月
恋に目覚める事はなかった。
「美恋ー?祐斗と別れたってホント?なんで?」
そう話かけてきたのは友達の咲。
「えーわかんなーい(笑)好きな人できたからじゃね?」
笑ってごまかす。
私は悲しくないですよ。
私は後悔してないですよ。
笑顔で必死に伝える。
同情されたくないから。
「そーなの?まぁ美恋ならすぐに好きな人できるよー❤」
「え~そうかなぁ?」
「うんうん。あんな奴なんて忘れちゃえっ」
「だよね!もうパーっとしちゃおう!パーっと!」
「…美恋、オヤジくさい…」
「あはははっ。ちょっとトイレ行ってくるわ」
「いってらー」
「はぁ…」
トイレに入ってからため息が出てきた。
なんだか切なくなった。
そんなはずないのに。
フラれても無心なはずなのに。
恋なんかに振り回されたくない。
そんなコトを思いながら女子トイレを出ると廊下から祐斗達の話声が聞こえた
思わずそっと耳を澄ましてしまう。
「祐斗って綾部のコトフったんだべ?」
「あぁ。」
「なんでフったんだよ」 「あっ!あれだべ!飽きたんだろ?」
「あぁそうだよ。だってキスしよって言ってんのに恥ずかしがってしねーんだもん。しかも遊びだったし(笑)つかさっさとヤらせろよ。(笑)」
「ギャハハハー!ウケるー!」
「綾部、可哀想ー(笑)」 「つかさー女子って…」
そっから先は聞いてない。
冷静になって聞けない自分が怖くなったからだ。
頭の中は
ウザいと死ねでいっぱいだった。
アイツはアタシにも意志があるコトを知らない。
まるで人形の様に扱う。
ヤラセロヨ?
アソビダッタ?
本当に?
なんでそんなコトを平気でするの?
アンタはそれでも同じ人間なんですか?
本能丸出しの祐斗にフツフツと怒りがわいてくる。
ウザいウザいウザいウザいウザいウザいウザいウザいウザい。
いつか絶対に仕返ししてやる。
ザマーミロバカ。
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