…story2 狂い

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朝、アタシが廊下を通っているとみんなが避ける。 て言うか、 みんな怖がって近寄らない。 前に挨拶していた子達も今はアタシをチラリとみて”こわいー“とか“まぢで殴ったの?”とか そんな陰口を言っている。 前のアタシだったら完全にショックで立ち直れなかっただろう。 でも今は違う。 今のアタシの心は 無 だ。 喜びも 悲しみも感じられない。 もちろん表情もだ。 6年2組の前を通ったとき… 「美恋っ!」 アタシを読んだのは 咲だった。 「ちょっとこっちに来てっ」 アタシは咲に引きずられながら連れていかれた。 着いたのは女子トイレだった。 「美恋!どういうコト?」 この子はアタシに殴られるとか考えないのだろうか。 なぜ避けないのだろうか。 「えっとね、公園で寝ててねぇ、祐斗の友達とお話しててねぇ 気づいたら夜でねぇ 面白かったから笑って帰ったのー。」 赤ちゃん言葉で話す。 今はなぜかそれしかできなかった。 「意味わかんないよ。祐斗の友達からなんて言われたの?」 「んっとねぇー可哀想にとかぁ、フラれたの?とかぁいっぱいお話したよぉ」 咲は眉を潜めた。 あれ?なんで難しそうな顔するのかなぁ? トイレ行きたいのかなぁ 「そのときどう思ったの?」 「んっとねぇ…わかんなーい(*^▽^*)」 だって覚えてないもん。 それより給食まだかなぁ… 「はぁ…アンタ完全に狂ってるわ。本当は祐斗の友達に聞きたいけど、今病院だから聞けないなぁ…」 え? びょういん? 祐斗の友達びょうき? 風邪ひいたのかなぁ? お見舞い行ってあげなきゃ♪ アタシは1人で女子トイレを出ていこうとした。
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