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珍鎮丸「実際彩月ちゃんは誘ってるんでしょ?だったら躊躇う事なく合体したらいいじゃない」
お前そんなキャラだったか?。
珍鎮丸に言われて考える。
確かに誘っては来てるんだよ。しかも「付き合って」とまで告白までされている。
彩月ちゃん的には準備万端なんだろう。
だが。ここで合体してしまったら別の意味でも「お突き愛」だ。
しかも、それは同時に彩月ちゃんと付き合う事をOKした事になってしまう。
俺「っ」
彩月ちゃんと「付き合う」と言う言葉が頭に浮かんだ瞬間。
四葉の悲しそうに俺を見る顔がその言葉を吹き飛ばした。
俺「、、、やっぱ駄目だ相棒」
珍鎮丸「俺は相棒である前に、、、一匹の肉棒なんだよ!!」
修造「、、、デカルチャー」
うるせぇ。
俺「、、やっぱり駄目だろ。こんな簡単に決めちゃあ」
珍鎮丸と修造侍のやり取りを軽くスルーして言葉を続ける。
俺「大事な事なんだ」
珍鎮丸「そうだ大事な事だ」
突然の返答。
返って来ないと思っていた自問に対する答えに、俺は顔を上げる。気付かなかったけど、自然とうつ向いていたらしい。
先程までと違い。珍鎮丸が真剣な表情で俺を見つめていた。
俺「、、、珍鎮丸?」
珍鎮丸「主、、簡単に決めてはいけない、、そう言ったな?」
俺「、、あぁ」
珍鎮丸「そうだ。簡単には決めてはいけない。それは彩月にも言える事だ」
俺「っ」
「あぁ」と返事を返そうとした。だが言葉が詰まる。
珍鎮丸「彩月という娘が、簡単に大事な事を決めたと思うのか?」
珍鎮丸の表情。眼の奥が更に俺を見据える。
俺「、、、」
珍鎮丸「先程の主が発言した「簡単な事じゃない」「大事な事」、、それは主が自分に言い聞かせた様に、我には聞こえた」
俺「っ」
言い返せない。
図星だった。
珍鎮丸「主にとっても大事な事だ。だが彩月にとっても大事な事なのだ。、、彩月にとって、朱里にとって、四葉にとっても、それは同じ事だ。皆にとって、それほど大事な事なのだ」
俺「、、あぁ」
声が震えた。
想像してしまう。
誰かを選ぶと言う事を正面に立たされて、誰かを傷付けると言う結果も後ろに待っている事を。
俺「、、珍鎮丸、、俺はどうしたら」
珍鎮丸「覚悟を決めるしかあるまい」
覚悟。
その覚悟がどんな事を意味するか。俺は気付いている。
俺「、、、俺は、、、」
珍鎮丸「ハーレムエンドセクロスをする覚悟を」
俺「うるせぇ肉棒」
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