〇〇、始めました。

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自分という存在はこの世で一人しか存在しない、とっても大事でかけがえのないもの。 だから、そんな自分に自信を持って愛して大事にするのが、私の考え。 私は自分が大好きだし、大好きな自分に自信を持っている。 朝食をとりながらそれを言えば、虎次郎は何度か目を瞬かせると くしゃり と、無邪気な子供のように笑った。 「勇ちゃんって面白いね」 「それは褒め言葉として受け取るわ」 「勇ちゃんみたいな女の人、初めてだよ」 「当たり前よ。私みたいな完璧な女は滅多にいないからね」 「うん。そうだね」 何が楽しいのか、虎次郎は朝食中始終にこにこ顔。 虎、だなんて肉食獣の名前が入っている割には、子犬のような愛くるしさというか……無邪気なところがあるこの男。 昨日出会ったばかりというのに変な遠慮感やぎこちなさは全く無くて、他愛のない会話が続いた。 「ねねねね!! せっかくだからお揃いにしない?」 「カップルじゃないからお断り! 私は自分用がもうあるんだから、キミの分だけ選びなさい」 「いいじゃん、百均なんだし!! 減るもんじゃないよね」 「私の小銭が減るわ!!」 「勇ちゃんのけーち」 こんの野郎っ……。 只今私と虎次郎は街にとくりだし買い物中なのだけど。 虎次郎に対して怒りのバロメーターはぐんぐん上昇中。
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