〇〇、始めました。

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食器も片付け洗濯物も教えながら干し終わり。 せっかくの休みだからちょっとくつろごうとしたけど……虎次郎が私の部屋に住むとなると生活品が足りないのに気づいた。 服は虎次郎が後で自分の家に取りに帰るからよしとして、歯ブラシやらコップやら箸やら皿やら……虎次郎の分も揃える為に、私は化粧をして服を着て。 Tシャツにグレーのジャケットを羽織り大判ストールを巻き、黒と白のスカートを穿きタイツを穿き、ブーツで仕上げた私の今日のファッション。 そんな私と土曜日だというのに学ラン姿のままの虎次郎が並んで歩けば、結構……というよりかなりの注目を集める。 虎次郎は顔もいいし、私の容姿は更にいいからね。 注目を浴びながら、通りに建つ百円均一のお店に入ったはいいけど……。 「勇ちゃんにこの柄似合うよね」 カップルか!? 棚に陳列された品を手に取り持ってくるのはいいけど、必ずペアで持って来る虎次郎。 キミの品だけでいいっていうのに、私の分まで持ってくるな!! しかも色違いで。 なのに何度言っても聞かない虎次郎に、私の怒りは爆発寸前であり、拳は小刻みに震えた。 「箸も色違いがあったよ……て、い、勇ちゃん?」 ぷちん。 朝からのにこやかスマイルで箸を持って来た虎次郎に、頭の奥で何かが切れる音を聞いた。
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