出逢い

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「別に平気!洗濯すればすぐ落ちるし。バウが無事だったんだから、良しとしよう。」 そう言って、一人で“うんうん”と頷いて見せた、あなた。 「ただ、1つ問題が…。」 『…え?』 だけど、急に今までの笑みを引っ込めて、深刻な顔をした彼に、何事かと思わずゴクリと唾を飲む。 『も、問題とは? 「実はさ…、今もう夜の9時じゃん?」 『う、うん…?』 「そうなると……」 『う…ん。』 「洗濯機が回せない。」 『……。』 「……。」 『はい?』 「ん?だから、洗濯機が回せないの。」 『えっ!?何で!?』 なんで、夜9時だと洗濯機が使えないんだ?? 意味が良く解らず、ポカーンとする私の顔を見て、失礼にも“変な顔”と笑ったあなたは 「俺、寮で暮らしててさ。8時過ぎると周りの迷惑になるから、洗濯機回せないんだ。」 そんな説明を付け加えた。 りょう…? あぁっ!!“寮”か!! .
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