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この言葉に二人の男は声を揃え慌てて答えた
【《すいません、“頭“ついいつもの癖で、ほ、他の所も何かないか探して来ます》】
そう答えると一目散に逃げて行った
〈ふん、馬鹿共が…ん?この男まだ息があるな、あいつら仕留め損ねたな、俺がとどめを刺してやるか〉
頭が左近の首に刀を向けた時
『やめて、その人を助けてあげて、そのかわり私が何でも言う事を聞きますから、どうか』
頭は刀を鞘に納めた
〈ほぅ、こんな村にお前みたいな上玉がいるとはな……何でもか…よし!お前俺の女になれ、そうすればこの男助けてやろう〉
小春は“頭“に向かい一回頷いた
〈よし、そうと決まればこいつも連れていっておかんとな、お前に逃げられないための保険としてな〉
左近と小春を馬に乗せ“頭“は手下共に撤収の合図をし山賊達はアジトへと帰って行った
それを見ていた白き者も林に隠れながら山賊達の後を着いていく
日が登りだし辺りは朝霧に囲まれ左近は小春と共に森の中へと山賊に連れられて行くのだった
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