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(バチン)
薪が音を発て燃え崩れていた。
「ぅ、ぅ~ん」
歩き疲れたのか左近がうたた寝をしていた。
「ハッ!寝てたのか、薪が減っているじゃないか」
目を擦りながら減っていた薪を足していたその時だった。
「ギャン」
動物の鳴き声がしたのだ
「なんだ?今の鳴き声は」
背筋がゾクゾクとなった、狸か狐ならまだいいが人を襲う動物がいると思うと震えが止まらない。
「なんだよ今のは、遠吠えみたいじゃないし…むしろ痛々しい鳴き声だったな」
気にはなる物のなかなか腰が上がらない、恐ろしさのあまり体が思い通りに動かない左近、今までにはない緊張感だった
「よし!行くぞ、気になるから行く」
震える体をささえながら鳴き声のした方にゆっくりと歩きだした。
「ん?あれはなんだ?」
木々に囲まれる中、何かが動いているが、月が雲に隠れ薄暗くてよく見えない。
「お!雲が晴れるぞ………………ハッ」
月から雲が流れ月明かりがその動いている物に当たる、そして左近は言葉を失った。
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