第1章ー旅立ち

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馬車の中で私はシャーリーさんに色々と質問した。 「村を襲ったあの化け物は一体何なのですか?」 この世のものとは思えない禍々しさがみて感じられるくらいの異様なものだったけど 「あれは、アジルと呼ばれているものだ。アジルはこの国の外に生息している化け物で、王の魔力で入れないようにしているんだ。」 だったらどうしてあんなところに? 「最近、王の魔力が弱まってきている。もう年もかなりとっておられる。しかし問題は後継者になるべき人間がいないことなんだ。」 後継者がいないって・・・王様の子供はいないんですか? 「いや、いる。だが、王の子が誰1人として魔力を持っていないんだ。」 それって・・・かなりまずいってことですよね? 「そこで、王は同じ種類の魔力を持つ者を国の中から探す様に私たちにお命じになった。」 ということは・・・私がその・・・次の王になるという事ですよね。 「ああ。君の力は素晴らしい。きっと素晴らしい王になれるだろう。」 と言われても実感湧かないな。田舎でずっと暮らしてきた私にそんなことが出来るのかと思いながら馬車に揺られて城に向かっていった。
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