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少年は何もせず、ただ時間だけが過ぎていった。
そして…井戸に落とされてからかなりの時間が流れた。
井戸の中は先ほどよりは明るい、恐らく昼ぐらいだろう。
「何もしないで諦めるとは…やはり男は情けない…」
突然、少年以外誰もいるはずもない井戸から女性らしき声が聞こえた。
「誰!?」
「貴様…私の声が聞こえるのか?」
「一体どこに…」
その時、先ほど少年が拾った剣が光始めた。
「な、なんだ…!?」
「男に私の声が聞こえるとは不思議だな…まあいい…少年、この井戸から出たいか?」
剣が話していることに気づき、少年は驚いた。
「出たいのかと…聞いている…」
少年は深呼吸をして剣の問いに答えた。
「出たいっ!!」
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