最悪な婚約者⁉~沙羅Side

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それからいやいや着替えさせられ、今いるのは、有名な料亭。 あぁーー。 こういう堅っ苦しいとこ、あたし大ッ嫌いなんだけど。 そうだ!! 断ればいいのよ!! きっと相手も仕方なくであって、あたしと結婚したいなんて思ってないだろうし♪ よしっ! そうと決まれば、さっさとお見合いして帰ろ♪ 誕生日くらい、ゆっくりしたいしね♪ 「沙羅ー、似合ってんじゃなぁーい♪」 あたしの振り袖姿に満足気なお母さん。 そのお母さんとは反対に、帯が苦しくて、早く脱ぎたいと思ってるあたし。 「ほら。沙羅、一緒に中に入るわよ」 「はぁーいー……」 仕方ない、早く終わらせて帰ろ。 そんなことを考えているうちに、料亭の女将さんがゆっくりと襖を開けてくれた。 「おぉー、美優さん。お久しぶりですなーー」 そう言って話し出すのは、たぶん相手の父親。 「ほら、彗もご挨拶しなさい」 そう言われて立ち上がった男の人
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