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――今日から、憧れの町で生活が出来るんだなぁ。なんか、夢見ているようだよ。
幸裕の心は、これからの生活のことでいっぱいだった。
もちろん、不安がない訳ではない。新天地で気の合う友達が出来るか。道に迷ったりはしないか。
それでも、その不安を押し潰すほどの期待と希望に満ち溢れていた。
――よ~し!これからの新生活を、いっちょ気合い入れて頑張りますか!
上機嫌に鼻歌を歌いながら、アパートの中へと入っていく。
彼が描いていた幸せな未来予想図を嘲笑うかのように、非日常の世界が待ち受けていたことなど知らずに――。
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