第一章

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入学までの間の春休みは僕にとって貴重なアルバイトの期間。 友人の家でやっている中華料理屋で皿洗いを始めた。 そこは偶然にも一真さんのお店から、さほど離れていない。 洗い場に籠りきりだけれど、それでもたまにごみ出しで外へ出ると一真さんに会うことも。 いつも「頑張れよ」と頭を撫でてくれる。 そのたびに僕は幼児か子犬にでもなったような気になる。
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