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しばらくたある日。
休み時間にトイレに行った。
アハハハ…
笑い声と共に数人が入ってきた。
「そういえば、渡里朱莉だっけ?」
「そうそう、朱莉。最近、新野くんと丹伊田くんに近づいてんでしょ?」
「境くんの次は2人も!?さすが男好きは違うわぁ」
たぶん優斗のファンだ。
個室から出にくい。
「あたしアイツ大っ嫌い。」
(え?)
鼓動がちょっとずつ、ちょっとずつ早くなっていった。
(まさか――)
『大っ嫌い』と言った声。
それは聞き覚えのある声。
聞き慣れた…声。
「静、親友なのにキツー」
キャハハハ…
周りは笑っている。
「あたし親友なんて思ったことないし。」
静。やっぱり静なんだ。
静とは小学から一緒で仲良しだった。親友だと思っていた。
なのに、なんで?
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