妖精は死神に微笑む

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「……ここも死神かぁ…。」 はぁ。とロルズは溜息ついた。 胸は大きな穴を冷たい風が通り抜けるがごとく寒くてもう苦笑いしか出来ない。 ロルズが死神と呼ばれるのはもうこれで5回目だった。 魔法を使えばそのたび大勢の人が殺される。と妙な噂がたってから、ロルズは人々に恐れられていた。 毎回引越しをするたびに『死神』と呼ばれるロルズの胸には、慣れるのが怖いのと、悲しい思いをするのが嫌という思いが混ざり合っていた。 「さて、ロルズ。 私は君を迎えにきたのだよ。」 「僕を?」 「そうしたら、お前が勢い強く開けてだな。 まぁ、その話は良しとしてだ。 早く来たまえ。 言い忘れていたが、私はお前のクラスメイトだ。」 「え…えぇ!?」 ロルズは大声でそう言った。
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