妖精と死神

妖精は死神に微笑む

「さっきから君、僕に凄く偉そうにしているよね。」
「黙れ、死神。」
ロルズは一瞬ビクッとした。
だんだん怒りと悲しみが襲い掛かる。
「そしてだな。君、クラスは覚えているかね？」
「うん。Ｓクラス。」
ロルズは近くの部屋の表札を見る。
「あっ！」
「着いたな…。」
私はロルズに向かって少しだけ微笑む。
『大丈夫だ。君にも友達は出来る。』
そう言って私はロルズの後にまわり、ロルズの背中を押す。
ロルズは少しびっくりしたのか私の方に驚いたと言いたげな顔を向ける。
しかし、それからすぐに笑うと『ありがとう』と言ってドアの前に立った。

『じゃあ入って～！』
とドアの向こうから声が響く。
ロルズはよしっと言いながら勢いよくドアを開けた。